たまごの旅人〔近藤史恵〕|あらすじと感想

丸亀製麺の、「鬼おろし豚しゃぶぶっかけ」食べてきました!

鬼おろしぶっかけは、毎年欠かさず食べるくらい好きです。

食べると夏到来って感じがする。

近藤史恵さんの、『たまごの旅人』読みました。

目次

本の紹介

本の名前

たまごの旅人

著者名

近藤史恵

出版年

2021年

あらすじ

堀田遥(ほったはるか)は、子どものころから「遠い世界」に強い憧れを抱いていて、

大学では英語とスペイン語を学び、いつか自分も外国へ行きたいという夢を育んできました。

そんな彼女が選んだのは、海外旅行を仕事にできる「旅行添乗員」という職業。

この本は連作短編集で、遥が添乗員として導く5つの旅行先それぞれが一編として描かれています。

添乗員という仕事は、

旅先での急なトラブルや、クセの強いツアー客への対応など、精神的にも体力的にも簡単な仕事ではありません。

何かあればその都度、臨機応変な判断力や柔軟な対応力が求められる。

心が折れそうになりながらも、彼女は一つひとつと誠実に向き合いながら、経験を重ねていきます。

ツアー中のいろんな出来事が彼女の糧となり、「新米」から「プロ」へと、少しずつではあるけれど着実に成長していく。

1つの旅(1章)が終わるごとに、労いの言葉をかけたくなります。

「新米添乗員」のリアルな奮闘と心の動きにたくさん共感できる一冊です。

本文の引用

  • 「アイスランド人は『悪い天気なんてない』って言うんだ。いつだっていい天気だ。『悪いのはおまえの服装だ』ってね」
  • はじめて知った。不安でいっぱいのとき、「大丈夫」と言ってもらうと、こんなにも嬉しいのだ、と。
  • もし、「自分は尊敬されているんだ」と言って、他の人を見下す人がいたら、わたしなら、その人を尊敬しようとは思わない。嫌な人だと感じるのが普通ではないだろうか。なのに、無邪気に「自分たちは違う」と言い切れるのが不思議だった。
  • 好きなことを仕事にするということは、好きなことの中に痛みや後悔が降り積もることなのだ。好きなことを好きなだけではいられないということなのだ。

本文より引用

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感想

旅行添乗員いいな、やってみたいかもとか思ったのは序盤だけ。

読み進めるにつれて、「大変そう」としか思えず。

いろんな国に行けて、いろんな文化に触れて、自分の視野が広がって。

良いこともたくさんあるんだろうけど、それ以上に気疲れとかストレスにやられて、楽しむどころじゃなさそう。

ただ、この本に出てきた国の描写にはかなり惹かれたし、情景が目に浮かんできて楽しむこともできました。

景色、食べ物、文化、どれも私の知らないことばっかり。

自分がいかに小さなテリトリーにいるか思い知らされました。

世界にはいろんな国があって、いろんな人がいて、いろんな宗教がある。

そりゃぶつかることもあるわとちょっと納得。

新米添乗員さんたちがどんな研修を受けるのか知らないけど、初めてのツアーから1人なのはすごい。

嫌味ったらしい言い方をする気難しい人、

自分の思い通りに事が運ばず不機嫌の人、

あなたの口からは文句しか出てこないのかって言いたくなるような難癖ある人。

読んでるこっちまでイライラしたり疲れてくるようなツアー客に四苦八苦しながらも、

その人たちと向き合おうとする姿勢や、なんとかしようと試みるガッツがかっこよかった。

私だったらもうお手上げだけど。

本文には、

「好きを仕事にすると好きなことの中に痛みや後悔が積もる」とあるけど、

痛みや後悔を恐れて、やりたくもない仕事をするくらいなら、

好きを通して良いことも悪いことも経験して、自分を高めていったほうが納得いく人生になるんじゃないかと思います。

嫌なことや苦手な人に向き合うことで、気づくこともあるだろうし。

私も、お手上げとか言ってないで、嫌なことにも向き合う姿勢を持たないとな。

著者の紹介

近藤史恵さん
  • 1969年生まれ、大阪府出身。
  • デビュー作「凍える島」で鮎川哲也賞を受賞
  • 母校の大阪芸術大学文芸学科の客員准教授としても活躍
  • ジャンルとしてはミステリーが多いが、恋愛やスポーツ関連も

この本をおすすめしたい人

  • 旅行・外国が好きな人
  • 仕事小説が読みたい人
  • 一期一会の出会いを大切にしたい人

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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