回転寿司はずっとスシロー一択だったんですけど、
この前はま寿司行ったら、はま寿司もなかなか良かった、、!
新しい発見。
森沢明夫さんの、『キッチン風見鶏』読みました。
本の紹介
- 本の名前
-
キッチン風見鶏
- 著者名
- 出版年
-
2018年


あらすじ
港町の一角に佇む「キッチン風見鶏」という老舗の小さな洋食店で働く人やそこに訪れる人の人情物語。
この店でウェイターとして働いているのが、坂田翔平という青年。
彼には少し風変わりな一面があり、心の奥に長年しまい込んできた秘密を抱えています。
夢を追うには不器用で、誰かに心を開くのもあまり得意ではない。
でも彼は、この店に訪れる人との出会いをきっかけに、自分が少しずつ変わっていくのを感じます。
「キッチン風見鶏」を切り盛りするのは、オーナーシェフの鳥居絵里さん。
彼女の作る料理はただおいしいだけでなく、お客さんの心にそっと寄り添うような優しさがあります。
けれど、そんな彼女もまた、自分の進む道について悩みを抱えていて。
絵里さんの母・祐子さん、
営業マンの手島洋一さん、
占い師の宮久保寿々さん。
みんな何かしら悩みや葛藤があるけれど、「キッチン風見鶏」とそこでの出会いをきっかけに、少しずつ気持ちに変化が見られます。
ずっと誰にも言えなかった悩みを打ち合け、過去と向き合い、そばにいてくれる人と今を生きる。
みんなが踏み出す新たな一歩に注目です。
過去・現在・未来を繋いでくれる「キッチン風見鶏」でのハートフルな物語。
ぜひ読んでみてください。
本文の引用
- 「人生に『正解』なんてないんだよ。自分で選んだ道を自分の努力で『正解』にするだけ。」
- 辛い現在も、いつかは過去になる
- 自分の心に嘘をつかずに人生を創っていけばいい
- 「自分の心に嘘をつきながら生きることほど不幸なことはない。だから、とにもかくにも、人は心のままに生きるべきだって」
- 「自分の選択を最後まで貫けたときに、はじめて本当の意味で自分らしい人生になるんじゃないかって思ったのよね」
- 人が生きていれば、辛いことや悲しいことなんていくらでも起こる。でも、そういう出来事の裏側をよくよく見てみると、必ずどこかに素敵なプレゼントが隠されていることに気づくものだ。
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感想
「キッチン風見鶏」で働く人や、お客さんとして訪れる人たち5人の視点から描かれているけど、
時系列がバラバラとかではないから、混乱することなく読めました。
ウエイターの翔平くんの特殊な力や非現実的な物語の設定を知ったときは、
正直なところ、腑に落ちないというか、展開や結末にあまり期待できなくて。
でも、やっぱり森沢さん。
読んでいくうちに、序盤に感じた若干の引っ掛かりみたいなものは、一掃されました。
- 人生における選択
- 人とのつながり
- 自分らしい生き方
心温まるストーリーを通じて、そういった ”目をそらしがちな大切なこと” とどう向き合うか、教わった気がします。
異端児だろうと
どんな生い立ちであろうと
人は必ず誰かと心を通わせられる。
生まれて死ぬまで「一人」なんてことは絶対なくて、誰かと出会って、引き寄せられて、つながっていく。
そういう縁を信じるのもアリだなと思えました。
まだ出会えてなかったとしても、この世のどこかに自分の理解者がいると思えば、孤独を感じることもないはず。
シンボルなのに動かない風見鶏。
強面無口のおじいさん。
そして、5人の悩みや葛藤。
何かあるんだろうなと思わせる描写と、それを丁寧に明かしていく森沢さんの作風らしさを楽しめます。
エピローグまで読んだら、もう一度プロローグを読んでみてください。
私、恥ずかしながらすぐには気づけず、、
少し経ってから、
「あ、、え、、?! そういうことか!」
ってなりました。
かなり完成度の高い作品だと思います。
終盤にいろいろ紐解かれていって、最後、「そういうことね」ってなるあの感じ、すごく好きです。
読後は、ホッとするというか、スッキリするというか、表現が難しいけど、、
ぽわぁ〜っと陽だまりに包まれたような。
そんな余韻にしばらく浸れます。
「キッチン風見鶏」に出てきたメニュー、どれもおいしそうで、近くに似た店ないかなーと探してみたくなりました。
著者の紹介
- 1969年千葉県生まれ
- 出版社で編入者として勤務後、フリーライターとして活動
- 2007年に、「海を抱いたビー玉」で小説家デビュー
- 心温まる人間ドラマの名手
- エミリの小さな包丁
この本をおすすめしたい人
- 人生のヒントや前向きな言葉に触れたい人
- 心温まるストーリーが好きな人
- 少しのファンタジー要素を楽しみたい人
- 料理や街の風景の描写が好きな人
最後まで読んでいただきありがとうございました。